お知らせ

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2021年5月20日 梅雨間近

梅雨も近く、1週間の半分は雨模様ですが
水分をたくさんもらって、緑が茂っています

駐車場から続く小径、ちりばめたように白い花が咲いて
お出迎えしてくれました。ドクダミの花です

道が竹林へ入ると色合いが一変
ベージュの絨毯は、笹の枯れ葉です

竹林を抜けると遊歩道の下側に湿地が見えます
菖蒲が競うように咲き始めました

ウッドデッキに枝を伸ばす、オオヤマレンゲ
大きな花のつぼみが膨らんできました

建物側にはヤマボウシの花が満開、
菱形の大きな白い花、今まさに見頃です

階段を登って邸内へ入ります

こちらはガレージのオープンカフェ。白洲次郎が車庫にしていた建物で、
次郎ゆかりのクラッシックカーPAIGEが常設展示されています
(奥で、館長が何やら打ち合わせ中のようです)

柿の葉の緑が鮮やかさを増しています

門の奥へ入ると、いっそうすっぽりと緑に包まれた邸内
雨の日は緑の気配を一層強く感じます

今日は茅葺のミュージアムに入ってみましょう

一番広い囲炉裏の間、正子の好んだ器をいろいろ見ていただけます
春展後半を開催中です(本展は5月末まで)

花入れになっているのは、江戸時代の火消壺
奥に掛けてある羽織りは読谷山織、裏地の紅型が鮮やかです

奥座敷には、きものや和装小物を展示

床間の花入れには先ほどのヤマボウシが

湿度の高い梅雨の季節、大きな窓のある茅葺の家で
雨の音を聞きながら、次郎と正子はどんな風に過ごしていたのでしょうか

2021年4月22日 キンラン、ギンラン

ミュージアムとなっている茅葺のさらに奥側には小さな森が広がっており
毎年4月初旬から中旬ごろ、峠の向こう側に、キンランの花を見ることができます。

秋は紅葉が鮮やかな石段、その向こう側、山側の斜面に…

キンラン

キンランと隣り合ってギンランが咲いているポイントがありました。
どちらも咲く場所は限られているそうで、
毎年この時期を楽しみに来てくださるお客様もいらっしゃいます。

ミュージアム向かいの竹林。竹の子はもうこんなサイズに。

オープンカフェを楽しみたい季節になりました。

カフェ下側の橋掛りのウッドデッキ

正子が気に入って我が家へ移築した瓦門

レストラン前は、柿の若葉の天井のようになって綺麗です。

これから緑の色が日に日に濃くなっていきます。

2021年4月2日 武相荘の講座 青柳恵介さんお話会 白洲正子 日本の名宝100〜その2〜 石塔寺

このイベントは終了いたしました。ご来場の皆様まことに有難うございました。

古美術や能楽などを通して感じられる、日本に生まれた美。
白洲正子とは、その美の本質を追いかける同士として意気投合し、長きにわたり非常に近しい関係にあった青柳恵介氏によるお話会シリーズ、第2回です。

今回の名宝は、滋賀県の蒲生野にある石塔寺、その中心にそびえ立つ美しい三重塔です。

高さ約7メートル、奈良時代に作られ、石造の三重塔としては日本最古で最大の塔とされる、石塔寺の三重塔。

正子は著書「近江山河抄」に「私は日本一の石塔だと信じている」と記しています。

この石塔の名宝たる所以を、青柳先生がお話くださいます。現地を度々訪れている青柳先生ならではのお話、知られざる正子とのエピソードなど、ぜひぜひお楽しみに。

深緑の季節の武相荘で開催。初めての方もどうぞお気軽にご参加ください。
お申し込みは下記リンク先よりお願いいたします。


青柳恵介氏プロフィール

古美術評論家。五蘊会会長。觀ノ会発起人。
1950年生まれ。東京都出身。
成城大学大学院博士課程修了。専門は国文学。古美術評論家。成城学園教育研究所、成城大学、東京海洋大学の講師を務めた。
著書に「風の男 白洲次郎」(新潮社 1997)、「骨董屋という仕事」(平凡社 2007)、「白洲次郎と白洲正子―乱世に生きた二人―」(新潮社 2008)などがある。

青柳恵介氏
新潮社刊「古伊万里 磁器のパラダイス」より

会場にはウイルス対策を充分に施して開催致します。皆様におかれましても体調管理とマスクの着用をよろしくお願い致します。

開催概要

白洲正子 日本の名宝100 〜その2〜 石塔寺

  • 【講師】青柳恵介氏
  • 【日程】2021年6月5日(土) 15:30—17:00
    15:00受付開始(会場入口にて)、開始15分前までに受付をお済ませください。
  • 【会場】旧白洲邸 武相荘 能ヶ谷ラウンジ
  • 【定員】30名
    次の場合、本会はキャンセルとなります。その場合にはご連絡の上払戻しを行います。
    (1)参加応募が15名に満たない場合。
    (2)新型コロナへのさらなる緊急対応が必要とされた場合。

参加料

  • 3,300円(税込)

〈参加特典〉茅葺の武相荘ミュージアムを2割引にてご観覧いただけます。
ミュージアムにて入場チケットをお求めの際、当イベントの参加者であることをお伝えください。
※ミュージアムは17時閉館ですので、必ずイベント開始よりお早い時間にご観覧ください。

お申し込み

  • 定員に達したため、お申し込みは締め切りとなりました(5月7日)。ご参加の皆さまどうぞお楽しみに
  • 会場内ではマスクの着用にご協力お願いいたします。
  • 購入にはクレジットカード決済がご利用いただけます。銀行振込がよろしい方は武相荘 (info@buaiso.com) までメールでお問い合わせください。
  • 2021年5月31日(月)締め切り

講座後に武相荘レストランでディナーはいかがですか?

  • ディナーをご希望の方は、レストランへ直接ご予約ください。
    レストランご案内ページ
    イベント終了後 17:30〜。武相荘での一日を心ゆくまでお楽しみください。
  • ※事前のお申し込みが必要です。お支払いは当日となります。
    レストラン直通TEL.042-708-8633

お申し込み後のキャンセルにつきまして
お席の準備がございますので開催1週間前までに必ずご連絡お願い致します。

2021年3月23日 開催レポート 第12回お能への誘いの会 「三井寺」

「三井寺」をテーマに開催した武相荘の能楽講座のレポートをお届けいたします。

2021年3月13日(土)開催
講師 能楽師 シテ方喜多流 友枝雄人氏
講師 能楽師 小鼓方幸流 成田達志氏
解説・司会 青柳恵介氏(古美術評論家、五蘊会会長、觀ノ会発起人)

舞台となる三井寺(みいでら)について、青柳恵介氏による解説

  • 三井寺は琵琶湖に程近い滋賀県の大津にある。
  • 三井寺の鐘は三井晩鐘(みいのばんしょう)といって近江八景の一つに数えられているが、それはこのお能ができた時代より後のこと。
  • 三井寺というのは通称で正式には園城寺(おんじょうじ)という。園城寺は長等山という山の麓にある。お寺というのは山とセットになっている。この長等山は桜の名所でもある。
  • 園城寺は、円珍というお坊さんが再興して大きくなったお寺。若くして優秀な人で比叡山で修行をしたあと遣唐使として唐に派遣され修行した。帰国してから園城寺に入り、このお寺を大きく発展させた。
  • 比叡山延暦寺にはもう一人、円珍と同じように遣唐使として唐に渡り帰国した、円仁という優秀なお坊さんがいて、この人も様々な活躍をした。二人の仲は悪くなかったが、その後、弟子たちの時代になって仲違いをするようになり比叡山延暦寺を分断する原因になっていく。寺門派と山門派というふうに分かれて熾烈な争いをするようになっていった。
  • 能「三井寺」にワキとして登場する住僧は、ものがたりの途中、「三位殿」と呼ばれているシーンがあるが、天皇から与えられる位でかなり高い身分。

ものがたりを追いながら、ポイント解説

  • 主人公が子供を失って訪ね歩く能は、隅田川、桜川など他にもいくつか存在する。
  • シテは「千満の母」、我が子を人買いに拐われた母親。
    この人は、清水寺では観音様が夢でお告げをしてくれる、というのを知って、駿河国(するがのくに)清見ヶ関から遠路はるばる京都に上り、清水寺を訪れている。そして、夢を授かるために清水寺にお籠りをしていると、「三井寺へ参れ」という霊夢を授かる。
  • 清水寺の門前には夢合わせ(占い)をしてくれる人がいて、その夢の意味を教えてくれる。
    尋ねる人に近江{逢う}、思う子を三井寺{見いでる}という意味だから、早速三井寺へ行きなさい。と教えてくれる。母親は喜んで、三井寺へ向かってたつ。
  • 舞台は変わって、秋も半ばの三井寺。
    住僧と幼い弟子が登場する。
    他のお坊さんたちも一緒に、中秋の名月、十五夜の月見をしようと講堂の広い庭に出てきているところ。
  • 能力(のうりき)と住僧とのやりとり(狂言で語られる部分)—— 能力というのはお寺の雑用をする人。
    寺の近くに女物狂が来たというので、能力はそれを見たいと思う。しかしお寺はそもそも女人禁制なので、能力は住僧へ取り入って、なんとか狂女を通そうとするが、住僧には「そのようなものは無用」と重ねて断られる。しかし結局なんのかにの言いながら、狂女を庭へ通し入れてしまう。
  • 後ジテの登場
    狂女は、子供を失って錯乱してしまっている千満の母。印象的な橋掛かりのシーンとなる。

さまざまな言葉

  • 滋賀の山越え —— 花の吹雪という言葉のとおり、桜の名所。
  • (にお)の海 —— 鳰というのは琵琶湖に生息する水鳥、カイツブリのこと。現在でも沢山いる。
  • ささ波や志賀辛崎の一つ松 ——「ささ波」は琵琶湖のまくら詞。
  • 桂はみのる三五の暮 ­——十五夜のこと3×5=15
  • 詩狂 —— 辞書には無い言葉、良い言葉ですね。「狂」というのはある境地に至った状態をあらわしている。

鐘について

  • 銘東大寺。(なり)平等院。(おと)園城寺と申して。天下に三つの鐘にて候。とある。
  • この鐘は秀郷とやらんの龍宮より。取り帰りし鐘なれば。
    —— 藤原秀郷は平将門の乱を鎮めた人、西行の先祖でもある。三井寺の鐘には、秀郷がムカデ退治を成し遂げた際に龍宮からお礼として贈られた鐘だという伝説がある。
  • 龍女が成佛
    —— 当時、仏教の教えでは女性は成仏できなかったが、唯一、法華経には八才の龍女が成佛したという話があり、この鐘も龍宮から贈られた鐘なので、女性の成仏に通じる。
  • 初夜(しょや)の鐘、後夜(ごや)の鐘、晨朝(じんじょう)(の鐘)、入相(いりあい)(の鐘)
    —— 一日の決まった時に鳴る鐘の、それぞれ時刻を表す。
    初夜は20時、後夜は早朝4時、晨朝は朝8時、入相は夕暮れの日の入り
  • 鐘の段
    —— 鐘を前にしての三井寺のクライマックスの部分を鐘の段という。

狂女の言葉に、頻繁にとりこまれた漢詩や古典

  • 身分や知性を映している。
  • 〈友枝〉能に出てくる狂女は、相手に対して引き下がらず、最後には必ず言い勝つ。
  • 言い合っているうちに(狂女が)こんなことまで言うのかという驚きが生まれる。

鼎談より

友枝雄人氏(1)

  • 能の中でも、狂女物というのは、演じるのが難しい。
  • 三井寺のシテは「千満の母」とされているが、それ以外の本人に関する情報が無い。シテ方としては、ひたすら謡い込む中で存在を見つけていかなければならない。
  • 狂女物には、悲しい気持ち—— 静 と、狂っている—— 動 があるが、この能はより静か。
    静けさ透明感が全体を貫いていて、興奮というのはもちろんあるんだけれども、表現としては満月の下の静けさの中での静かな興奮。
  • ストーリーは子供との再会だが、テーマは透明感のある近江の風景を、謡いとお囃子で作り上げていくところにあると思う。

成田達志氏

  • 囃子方にとっては、一言で言えば最高の曲です。
  • 静かである。ということも言える。どういうことかというと、たとえば能がはじまるところはシテが中央に立って謡うところから始まる。そういう能は他には無い。
    囃子方は謡いが始まってから、その謡をあしらっていく。
    気を使うのは「静けさ」を大切にすること。
  • 後半の場面に入るところ、子方と僧が出てくるところ、ここはそれまでと違い大勢の僧侶と子供がざぁーっと出てくる。この場面には、子供を連れ去られている母親の悲しさは無い。この切り替えは難しいところ。
  • お寺へ向かって後シテ(狂女)が出てくるシーンでは「一声」というものがある。
    この表現は、その後に続くシテ方の謡いを誘う、重要な部分。
  • その後の橋掛かり、狂女が山を越えてくるシーンの演奏はこんな風になります。
                                       〜〜〜実演〜〜〜
    この楽譜は他のお能にもある。全く同じ楽譜なんですが、
    これが義経、屋島だとこんな風になる。
                                       〜〜〜実演〜〜〜
    お婆さん、小野小町だとこんな風になる。
                                       〜〜〜実演〜〜〜
    ※楽譜が同じとは思えない! 表現の豊かさに、みなさん聞き入っておられました。
  • この能の中で華やかなのは1箇所だけ。全体通して静けさが大切にされた曲です。一番盛り上げるクセの部分でさえ……普通は、だんだん盛り上げていってクライマックスなんですが、三井寺は、だんだん、静かになっていく。
  • 見るところ、聞くところのいっぱいある曲です。

友枝雄人氏(2)

  • 最後の最後、シテが舞台から袖に去っていくところで、そっと、鐘に目をやるシーンがあるんです。
    そこまでのシーンで「鐘」ってものはどういうものかってのを、えんえん述べている。
    しかし、自分がその鐘を撞いたことで、子供と出会えた。
    最後の最後にその鐘に目をやるシーン、ここも見所の一つかなと思います。

鐘の段の実演と、小鼓演奏の体験

最後の30分は、お二人による「鐘の段」の実演をじっくり鑑賞させていただいた後、
成田達志さんによる、小鼓演奏の体験が行われました。
初めて目にする方も多い縦書きの楽譜をみながら能のリズムを楽しみました。

以上、武相荘お能への誘いの会12回のレポートとなります。

「三井寺」の美しさが想像される、感性を刺激される会ではなかったでしょうか。
ご参加の皆さま誠に有り難うございました。

友枝雄人さん、成田達志さん、両氏ご出演の舞台本番となる、觀ノ会第四回公演「三井寺~鳰の湖、照らす心~」は4月24日に東京・渋谷のセルリアンタワー能楽堂で開催されます。講演情報はこちらよりご覧ください。

2021年3月18日 花の庭

三月は、一年を通して武相荘に一番花の多い季節かもしれません。

駐車場側の入り口から、竹林を抜ける遊歩道には様々な椿が。

今満開の聚楽(じゅらく)。たっぷりとした大輪に貫禄があります。

石垣を登る小径には、ちらしたように黄色い花が。日向水木の木です。
(※階段は畑の奥にあり、お通りいただくことは出来ません。遊歩道からお楽しみください)

下側は井戸水が流れ込んでおり湿地を形成しています。すっかり若草に覆われました。
奥に見える黄色の花は連翹(れんぎょう)です。

白洲次郎が中学生の時に乗っていた最初の車、PEIGE(同型車の展示)

レストラン前の地表を覆っている深緑の草に花が咲きました。ヒメツルニチニチソウです。

いつも季節の花々でお出迎えをしている、レストラン入口の灯明台、
変わった椿が生けてありました。

瓦門の脇にある真紅の大輪は、熊谷という椿。
右下の花はおしべが他と違います。灯明台に生けてあったのはこの花です。

例年は足早に去っていくような春が、今年は少しゆっくり停まっているような気がします。

茅葺のミュージアムでは春展を開催中です。
もともと人が密集するような場所ではありませんが、快適にお楽しみいただけるよう、ひきつづき消毒や室内の換気等、感染対策を十分に備えてお待ちしております。