日々録(みどころ)

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2024年11月21日 秋雨・紅葉

今日は、邸内の奥の方から歩いてみます。

サラサラと冷たい秋雨が、降ったり止んだりの水曜日
意外と多くのお客様がご来館くださいました。

紅葉も上の方から始まってきました。
例年ですと12月5日〜15日ごろ真っ赤な紅葉が見られます。

足元には、ナラの実や、カシの実、いろいろ落ちています。

カフェ・レストランのご案内を待たれる方々。

レストランテラスの前では、ホトトギスの花が咲いています。
正子も好んだこの花、面白い姿をしています。意外にも日本在来種とのこと。

庭の反対側を見ると、山茶花が満開です。
細雨の中、大きな木が沢山咲かせた薄紅色が際立って見えました。

瓦門を抜けて外側へ。
カエデの紅葉と、たくさん咲いた小菊が綺麗です。

クラッシックカーPAIGEの停まる、オープンカフェの休憩所へ。
寒くなってきて、いよいよ、真ん中の囲炉裏に炭が入りました。

皆さん周りで寛がれていきます。

外階段を降りると駐車場まで長い遊歩道があります。

脇に柚子の木が1本あり、黄金色の果実が鈴なりになっていました。
鳥でしょうか、狸でしょうか。齧られたような跡もあります。

【武相荘 近々の予定】
■イベント
23日(土)・24日(日) 古美術展示即売会が開催されます。
■茅葺の母屋ミュージアム
24日(日)に秋展が終了、来週火曜日からは冬の装いでスタートします。

寒くなりましたが、夏の雑草が刈られてすっきりした景観に、紅葉や秋の花が綺麗です。レストランでも暖かいものを用意し、皆様のご来館をお待ちしております。

2024年10月17日 秋色の邸内(柿の木についての記録)

入り口のショップ前の柿の木です。時折ハラハラと、枯葉が落ちてきます。

PAIGEのあるガレージ。窓から覗く景色もすっかり秋色に染まってきました。

ガレージの中央には暖炉があります。冬が近づくと炭を起こすのですが、
まだ出番ではなさそうです。まだもう少し、蚊取り線香が必要そうです。

邸内へ入る瓦門。白洲正子が気に入って武相荘へ移築したものです。

さて上の写真。ご存じの方は、もしかしたら景色の変化にお気づきでしょうか。
実は・・・少し前に大事件が発生していました。

武相荘の名物でもあったレストラン入り口前の、樹齢140年と言われる柿の巨木が地響きを立てて倒れました。このところ太い枝が垂れ下がりはじめ伐採工事をしたりしたのですが、ついに寿命が尽きたと言うことでしょうが、どなたもお怪我なく無事でした。手を入れ除去しますが、大分景色も変わるでしょう。(武相荘館長のFacebookより

白洲正子と、親しかった森林学者のどろ亀先生(高橋延清氏・東大名誉教授)との対談を読むと、森や木にも寿命があり生まれ変わりのサイクルがあるそうです。とても寂しいですが、新しい景色のことも考えようと話しています。

さて、武相荘の一番奥にある、散策路へ来てみました。
昔、正子もよく歩いたという道です。

秋になり、街中では見ることのない山野草が見られます。こちらはオケラ。

コウヤボウキ

ガマズミ。赤い実が綺麗です。

モミジの青葉が見える石段を降りて、邸内へ戻ります。

やっと涼しくなり、気持ちの良い日が多くなってきました。

武相荘のミュージアムでは「武相荘—秋」展を開催中です。
昔のままの自然を残す環境の中で、ランチ、カフェとあわせ是非ごゆるりとお楽しみください。

2024年9月19日 中秋

涼しい秋を心待ちにしているうちに、9月も半ばを過ぎました。
各地で秋祭りも開催され、中秋の名月も過ぎました。お月見されましたか?

柿の実も赤く色づいてきました。武相荘には柿の古木が何本かありどれも大木なので秋の風物詩です。

門の脇、納屋の縁の下には、芝刈り機が置いてあります。次郎が使っていたものでデザインも面白いので当時のまま置いてあります。

階段脇の大壺にはツルウメモドキが見事です。
納屋を上へ登ると、小展示室「Bar PlayFast」があります。
現在、自由にご観覧いただけるように開放しております。

庭に目を向けると、秋の草花がチラホラ。

こちらはヌスビトハギ。
タネができると、衣服にくっついて厄介な草ですが、花は可愛らしいですね。

こちらはアレチノヌスビトハギ、近年の外来種だそうです。

奥側の散策路には、もうドングリ(樫の実)が落ちていました。
風に揺られたのか、鳥が落としたのでしょうか。

レストランのテラスの向かい側、野生、自然そのもののような緑の景色。
中央の石仏は正子が惚れ込んで設置したものです。

クラッシックカーPAIGE(ペイジ)が停まっているオープンスペース。
元は白洲次郎のガレージでした。

さて、武相荘の四季の展示、9月からは「武相荘—秋」展がスタートしています。

今回の一つの見どころは、次郎・正子と親しかった方々からの手紙や葉書の展示。
若き正子に宛てた青山二郎からの長い手紙、小林秀雄からのちょっとした葉書、吉田茂元首相が次郎に宛てた筆書きの手紙など、6つのガラスケースに展示しています。

囲炉裏のある十五畳には、正子の所蔵品を中心に大胆な展示を展開しています。
じっくりお楽しみいただけましたら幸いです。

2024年8月21日 夏の緑〜秋の気配

「この暑さはいつまで続くんだろう…」今年は秋の訪れを疑いたくなるような暑い夏になっていますが、気がつくとちゃんと秋が近づいているようです。

毎年のことなのに、秋の雰囲気を感じる瞬間は、新鮮ではありませんか。

駐車場側入り口から続く、遊歩道の長い橋渡しの側、
夏の終わりに手向けるように夏水仙が咲いていました。

レストラン前の巨木は、禅寺丸柿。

今年はたっぷり実をつけています。

レストランのテラス前では、秋明菊が咲き始めていました。

棚に伸びているのはユウガオでしょうか?
白い花が咲く頃が楽しみです。

最奧の散策路入り口です。
このあたりは真昼でも木陰になっているので、武相荘でも一番涼しい場所です。

正子が通った、峠道の階段。

上を見上げると、モミジの青葉が爽やかです。

さて、武相荘は8月26日(月)から9月6日(金)まで夏季休館となります。
再開は7日(土)から。秋の装いにチェンジして、皆様のご来館をお待ちします。

「武相荘—秋」展と、季節の移ろいを感じに、ぜひ足をお運びください。

2024年7月18日 蝉の声

梅雨の水分をたっぷり吸い上げ、庭園の緑が一層色濃くなってきました。

遊歩道の出口 | 武相荘

遊歩道を行くと、「ジーーーーーーーィ」っと、蝉の声の大音量。思わず足が止まります。でも、まだまだ夏はこれから。出始めの蝉は1種類なのでしょうか、いろんな声の大合唱というより、岩に浸み入るような斉唱が聞こえていました。

ヤブカンゾウ | 武相荘

武相荘の下側斜面を突っ切る、長いウッドデッキ沿いに
大きなオレンジの花、ヤブカンゾウです。この植物の根は漢方薬に用いられるそうです。

ピラミッドアジサイ | 武相荘

斜面の上側にはピラミッドアジサイ。この枝は、自由気ままに伸びているのでしょうか?

遊歩道ウッドデッキ階段 | 武相荘

大鉢に植ったハスは、最後の花が散ったところでした。
今年も思いのほか沢山の花をつけ、楽しませてくれました。

階段を上に上がると、ショップや、ガレージの休憩所に出ます。

PAIGE ペイジ | 武相荘

ガレージにはクラッシックカー、白洲次郎が最初に乗った車PAIGE(同モデル車)です。

ガレージの休憩所 | 武相荘

ガレージは自由にお寛ぎいただける休憩所になっています。

レストラン | 武相荘

門を潜って、レストランやミュージアムのあるエリアへ。

右手「入り口」とあるガラス戸が、レストランへの入り口です。
今はちょうどカフェの時間、みなさん思い思いにゆったりと過ごされているようでした。

桔梗 オミナエシ | 武相荘

こちらはレストランテラス。今は桔梗とオミナエシが咲いています。

茅葺き屋根 | 武相荘

一番奥にある建物、大きな茅葺き屋根が武相荘ミュージアムです。
白洲次郎・正子の住居を往時のままに、次郎の日用品や、正子の着物、骨董を季節ごとに展示してあります。現在は夏展を開催中。

竹林 | 武相荘

真夏が近づくにつれ、木陰の色も濃くなってきました。

石畳 木漏れ日 | 武相荘

豪雨に打たれて散ったのか、石畳のあいだに笹の葉がびっしり。

モミジの青葉 | 武相荘

最奧の散策路をぐるっと回って山側から望むと、モミジの青葉が爽やかでした。

梅雨が明けるとますますの猛暑が心配されますが、アスファルトの上から邸内の緑の中へ入ると、涼しさに驚くことがあります。武相荘へいらっしゃいましたら、ぜひゆっくりお過ごしください。

2024年6月21日 初夏の新緑の中へ

丘陵にある武相荘には、高台にある入口と、10年ほど前に整備した駐車場へ続く下側の入口があります。今日は、住人である白洲家の人々はもとより、夫妻を訪ねて通った様々な人々が通ったのと同じ、高台側の入口からご案内してみます。

昨日は一日中雨が降り続きましたが、今日は晴天です。
お昼過ぎの時間。雨に洗われた緑が、風にそよいで出迎えてくれました。

右奥に見える瓦門をくぐると、その先がかつての白洲邸です。門の手前左手の建物はガレージ、現在はオープンカフェになっておりクラッシックカーのPAIGEが停まっています。さらに手前は崖下へ下る階段をはさんで、骨董や器、雑貨を扱っている武相荘のショップとなっています。

外階段を下ると、ショップの地下階である「能ヶ谷ラウンジ」があります。実はここはもとは次郎が農具置き場に使っていたスペースです。

階段下の大鉢には蓮が植わっています。よく見ると今年1番目のつぼみがついていました。

階上へ戻って門の方へ。PAIGE glen brook は、白洲次郎が初めて乗った車です。(展示はその同型車)100年近く昔に作られた車ですが、しっかりメンテナンスされており、今でもエンジンがかかります。

門をくぐると柿の大木があります。

実があるかな?と探してしまいます。見つかると嬉しいですね。

昼下がりのレストランです。室内にはまだお客様が沢山いらっしゃいました。

左手のテラス席でも、ランチやカフェをお楽しみいただけます。

この間までアザミが咲いていたテラスの前には、桔梗が咲いていました。
黄色の背の高いのはオミナエシです。

庭園内には、石仏や石塔がいくつかあります。どれもそれほど大きなものではなく、生前の正子が惚れ込んで置いたものや、正子の生家である薩摩の樺山家にゆかりあるものなどです。

最奥にある茅葺きが武相荘のミュージアムです。もともと白洲家の母屋であり、玄関を入ると土間をタイル張りの床にした洋室のリビングや、夜な夜な文士達が集まったという囲炉裏のある広間、正子の書斎が往時のしつらえのままに残されています。

こちらでは現在、夏展を開催中です。

茅葺きの面前は庭を挟んで竹林になっています。
白樫や、カエデ、モミジの新緑もきれいです。奥に見える道標の向こう側にも散策路が続いています。ご来館の際はぜひゆっくりお楽しみください。

2024年5月16日 青葉

若い緑が生い茂り木影も色濃くなってきました。
恋のシーズンが過ぎたのでしょうか?聞こえてくる鳥のさえずりもどこか落ち着いた様子に変わりました。

武相荘の遊歩道には長い長いウッドデッキがあります。
ウッドデッキの左右には季節ごとにいろいろな花が咲きますが、今は下側(写真右)が見頃です。

黄花菖蒲が満開です。

白洲正子が好んで、よく飾ったりもした大山蓮華(オオヤマレンゲ)の花の蕾です。

ウッドデッキから邸側への階段のところにある梅の実は、こんなに膨らんできました。

上に登ると、白洲次郎のガレージだった場所に、カフェテーブルを並べた休憩所です。

河原撫子(カワラナデシコ)、今年は沢山咲いてくれました。
現代では道端で見ることは稀ですが、万葉集にも歌われている日本古来の草花です。

クラッシックカー PAIGE(ペイジ)

瓦門を通って邸内へ

レストランは11時オープンで、カフェ・ランチが人気です。
夜のディナーはミュージアム閉館後、完全予約制で、邸内を満喫いただけます。

テラス席から。背の高いアザミがよく咲いています。

一番奥の茅葺き屋根はミュージアムです。
次郎と正子の住んだ家をそのままに、二人の愛用品などを季節ごとに展示・公開しております。

ミュージアムの奥の山側も散策路になっています。

石段を登っていくと、竹林を背景にモミジの青葉が綺麗です。
写真の白い花はガマズミ。秋には真っ赤な実に変わります。

緑滴る などという言葉が自然と想い浮かんでくる良い季節。
ぜひリフレッシュしにいらしてください。

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