日々録(みどころ)

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2025年3月22日 春の緑と、沢山の椿

昨日は朝窓を開けると一面の雪に驚きました。
その雪もすぐに解けて、今日は春分の日です。

遊歩道の下側斜面は、いよいよ目覚めたような緑がいっぱい。スギナやスイセンが見えます。

種々の椿も見頃を迎えています。

艶やかな桃色の椿は聚楽(じゅらく)。

花々に彩られた邸内を歩いていると、
古典の物語や絵画が、春を祝福に例えて描いた気持ちが分かる気がします。

こちらは土佐水木。大きな木の枝先に、沢山のつぼみが膨らんできました。
椿の季節が終わるころ、鮮やかな黄色の花を咲かせます。

後ろの建物は、地下階がイベントスペース「能ヶ谷ラウンジ」、1階にはショップあります。

階段を上って、邸内へ。

正面の瓦門をくぐると、レストラン、Bar PlayFast、ミュージアム(茅葺きの母屋)。

門の手前には広いオープンカフェスペースがあり、クラッシックカー PAIGE が停まっています。

門をくぐると、大輪の椿がお出迎えです・大唐子(おおからこ)

小展示室Bar PlayFast の階段脇、常滑の大壺に馬酔木(あせび)が大胆。

白洲次郎と白洲正子が住んだ茅葺きの母屋、ミュージアム
奥の山側も鮮やかな赤い花に彩られています。

椿・黒侘助(くろわびすけ)

こんな日はちょっとドライブに出かけたいですね。春の気分たっぷりの武相荘です。

2025年2月18日 福寿草が咲き、紅梅、白梅が咲き始めました。

ミュージアム奥の散策路へ続く竹林です。

暦では立春を過ぎ、まだまだ厳しい寒さが居座っていますが、邸内の花々は各々の確かなペースで咲き始めています。

福寿草

椿・大唐子

椿・本白玉

遊歩道のウッドデッキ沿いにある白梅が咲き始めました。
古木の梅と、若い木と、違う種類の梅が植っています。

先に咲き始めた若い梅は、2月末頃には満開になるでしょうか。

そして、邸内で一際目引いているのが紅梅です。

白洲正子が植えたもので、
当時は人の背丈ほどだったそうです。
武相荘の、この時期だけの景色です。

ミュージアムでは2月18日より
企画展「武相荘—春」が始まっております。
今回は、次郎・正子の洋装、着物とともに
春を彩る器の数々の展示
生涯オイリーボーイだった次郎の、つなぎや工具を展示したコーナー
そして、期間限定で、正子のお雛様の展示もあり、盛りだくさんとなっております。

暖かいご準備でぜひお出かけください。

2025年1月16日 邸内の「道」

崖側に、まっすぐ渡されたウッドデッキ。

側にはいくつもの椿が植っています。
薄桃色の「数寄屋」が咲き始めました。

突き当たりの建物は「能ヶ谷ラウンジ」。イベント会場などとして使っています。
元は白洲次郎の農具置き場でした。
その時からの名残で、中に入ると奥の壁がデコボコと石垣になっています。
ミュージシャンの皆様からは音響の評判がよく、2月15日にも弦楽器のコンサートを開催します(こちら)。

ところで、この辺りまで来ると、かぐわしい花の香りが漂ってきます。これは蝋梅の香りです。

階段を上へ上がりました。大きな瓦門が見えてきます。
門の奥に、レストランとミュージアムがあります。
左手の建物はオープンカフェスペースです。

お好きな席でお寛ぎください。中央の囲炉裏には炭を起こしてあります。

門を潜って、邸内へ。
右側の建物がレストラン。これからオープンです(11時オープン)。

レストラン入口の灯明台

少し隠れた場所にある物置。
ご来館の際に探してみてください。

レストランテラスの向かい側のお庭。
白洲正子お気に入りの石仏が置かれています。大変古い時代のものです。

最奧の建物まで来ました。茅葺き屋根の母屋は、ミュージアムです。
元は養蚕農家であった建物を、次郎と正子がその半生を通して、自分たちのテイストにしつらえた家です。中では現在「武相荘—冬」展を開催中です。

この日は小春日和で、竹林越しの光が静かに揺れていました。

ミュージアムの奥は、散策路になっています。
昔からの山に、昔ながらの草木の姿を見ることができます。

ぐるりと回って、階段を上っていくと、

枯れて美しいススキや

真っ赤なガマズミの実が迎えてくれました。

新年最初の武相荘散策をお届けいたしました。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

2024年12月23日 冬の散歩道

寒くなりました。開門直後、10時過ぎの遊歩道です。
今日は駐車場側の入り口から、邸内をぐるっとご案内してみます。

ポンプが組み上げる水の音、時折り聞こえる鳥の声や、カラカラと枯葉の音。

コブシの蕾でしょうか。毛皮を纏って暖かそうです。

長いウッドデッキの突き当たりを左に、階段を登ります。
突き当たりの部屋は、白洲次郎が農具置き場にしていた小屋で、今は能ヶ谷ラウンジと名付け、様々ななイベントを開催しているスペースです。(こんなイベントを開催しています

上へ登ると、オープンカフェスペース。車好きの次郎がガレージにしていた場所です。奥に停まっている車にお気づきですか?

中央の囲炉裏では炭をおこしています。

瓦門を潜って邸内へ。
写真手前はカフェ&レストラン。奥の茅葺はミュージアムとして公開しています。
次郎と正子が形作った往時のままの空間をお楽しみいただけます。

ミュージアムの奥側はモミジの色合いが綺麗です。
手前の、白い花をこぼれるように咲かせているの大木は、椿です。

椿・白侘助

寒さを好むのでしょうか。ここ数年で一番といえる開花です。

邸内をぐるりと巡ってみました。

ミュージアムの奥、山側の散策路入り口の紅葉

年内、あとわずかとなりましたが、白侘助、紅葉が本当に綺麗です。
ミュージアムでは初めての企画として、白洲正子が注文したサンローランのオートクチュールを一同に展示しております。(展示詳細はこちら)お近くにお越しの際は、ぜひ足をお運びください。

【年末年始の営業につきまして】
年内は12月25日(水)まで、2025年は1月11日(土)から開館いたします。

2024年11月21日 秋雨・紅葉

今日は、邸内の奥の方から歩いてみます。

サラサラと冷たい秋雨が、降ったり止んだりの水曜日
意外と多くのお客様がご来館くださいました。

紅葉も上の方から始まってきました。
例年ですと12月5日〜15日ごろ真っ赤な紅葉が見られます。

足元には、ナラの実や、カシの実、いろいろ落ちています。

カフェ・レストランのご案内を待たれる方々。

レストランテラスの前では、ホトトギスの花が咲いています。
正子も好んだこの花、面白い姿をしています。意外にも日本在来種とのこと。

庭の反対側を見ると、山茶花が満開です。
細雨の中、大きな木が沢山咲かせた薄紅色が際立って見えました。

瓦門を抜けて外側へ。
カエデの紅葉と、たくさん咲いた小菊が綺麗です。

クラッシックカーPAIGEの停まる、オープンカフェの休憩所へ。
寒くなってきて、いよいよ、真ん中の囲炉裏に炭が入りました。

皆さん周りで寛がれていきます。

外階段を降りると駐車場まで長い遊歩道があります。

脇に柚子の木が1本あり、黄金色の果実が鈴なりになっていました。
鳥でしょうか、狸でしょうか。齧られたような跡もあります。

近日開催のイベント/企画展

■イベント
11月23日(土)・24日(日) 古美術展示即売会が開催されます。

■ミュージアム
11月28日(火)から企画展「武相荘—冬」がスタート。今回は奥座敷を中心に白洲正子のサンローランを豪華に展示いたします。

寒くなりましたが、夏の雑草が刈られてすっきりした景観に、紅葉や秋の花が綺麗です。レストランでも暖かいものを用意し、皆様のご来館をお待ちしております。

2024年10月17日 秋色の邸内(柿の木についての記録)

入り口のショップ前の柿の木です。時折ハラハラと、枯葉が落ちてきます。

PAIGEのあるガレージ。窓から覗く景色もすっかり秋色に染まってきました。

ガレージの中央には暖炉があります。冬が近づくと炭を起こすのですが、
まだ出番ではなさそうです。まだもう少し、蚊取り線香が必要そうです。

邸内へ入る瓦門。白洲正子が気に入って武相荘へ移築したものです。

さて上の写真。ご存じの方は、もしかしたら景色の変化にお気づきでしょうか。
実は・・・少し前に大事件が発生していました。

武相荘の名物でもあったレストラン入り口前の、樹齢140年と言われる柿の巨木が地響きを立てて倒れました。このところ太い枝が垂れ下がりはじめ伐採工事をしたりしたのですが、ついに寿命が尽きたと言うことでしょうが、どなたもお怪我なく無事でした。手を入れ除去しますが、大分景色も変わるでしょう。(武相荘館長のFacebookより

白洲正子と、親しかった森林学者のどろ亀先生(高橋延清氏・東大名誉教授)との対談を読むと、森や木にも寿命があり生まれ変わりのサイクルがあるそうです。とても寂しいですが、新しい景色のことも考えようと話しています。

さて、武相荘の一番奥にある、散策路へ来てみました。
昔、正子もよく歩いたという道です。

秋になり、街中では見ることのない山野草が見られます。こちらはオケラ。

コウヤボウキ

ガマズミ。赤い実が綺麗です。

モミジの青葉が見える石段を降りて、邸内へ戻ります。

やっと涼しくなり、気持ちの良い日が多くなってきました。

武相荘のミュージアムでは「武相荘—秋」展を開催中です。
昔のままの自然を残す環境の中で、ランチ、カフェとあわせ是非ごゆるりとお楽しみください。

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