2025年6月4日更新〈第17回〉お能への誘いの会 「隅田川」
舞台本番を控える一番ホットなタイミングで能楽師ご本人に登場いただき、能の魅力に迫っていく武相荘の能楽講座。
能には、非常な悲しみで正気を失った女性を中心人物に置いた“狂女物”というジャンルがあります。今回のテーマはその狂女物の代表的作品の一つ、人さらいにあった我が子を探し求めるあまりに女物狂いとなった女性を描いた「隅田川」です。

「隅田川」は、世阿弥の息子、元雅が作能した演目で、彼の作品の中では上演頻度の高い曲目だと思われます。
跡継でもあり、また世阿弥自身も彼の優秀さを父ながら評しておりましたが、残念ながら父よりも早くこの世を去りました。
洋の東西を通して、その演劇としての完成度の高さは認められております。そのあたりの理由について詳しく触れてみたいと思います。
また、この曲の演出について世阿弥と元雅との意見が分かれたことも記述が残されておりますが、今回は世阿弥の考えに基づいた演出で公演させていただきます。「隅田川」の謡の詞章の素晴らしさに深く入り込み、演出の意義について解説させていただきます。
友枝雄人
講師は9月に本番を控え、今まさに隅田川に取り組まれている能楽師のお二人、
主人公を舞うシテ方の友枝雄人氏と、音楽の中心を担う小鼓方の成田達志氏、そしてものがたりの解説をしてくださる国文学者の青柳恵介氏です。
前半:ものがたり、能の見どころのお話〜鼎談へ(約40分)
ものがたりの解説は青柳恵介氏。隅田川がはるか東国の田舎であった時代の地域の様子や、能に影響を与えた文学をひもときながら、見どころ聞きどころを教えてくださいます。
鼎談では、世阿弥と元雅の意見が分かれたという部分の演出について、シテ方の友枝雄人氏と囃子方の成田達志氏に、それぞれのお考えをお聞きかせいただきます。今回の一つの注目ポイントです。
後半:実演と演奏体験(約40分)
舞台本番に向けて取り組み中の「隅田川」から特別に、お二人で一調を実演してお聞かせくださいます。
実演の後は、小鼓の演奏体験ワークショップ。皆さんに小鼓演奏に挑戦いただきます。さて、良い音色を響かせることができるでしょうか?成田達志さんのご指導のもと、お能ならではの音、拍子を感じ取っていただきます。
毎回、能と日本文化の、かなり深いところまで入り込んでいく本講座ですが、お話と体験で、能の知識がない方にも楽しんでいただける内容となっています。(好評を博し今回17回となりました!)
興味はあるけれど触れたことが無かった方、一度は見たけれど分からなかった・・・などという方もどうぞ奮ってご参加ください。お申し込みは下記より。
イベント後、参加者ディナーも開催!
(※お申し込みは別途。ページ最下部をご参照ください)
開催概要・お申し込み
開催日程 | 2025年8月10日(日) 15:30—17:00(開場15:00/途中休憩有り)※開始5分前までに入場ください。 |
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会場 | 旧白洲邸 武相荘 能ヶ谷ラウンジ |
定員 | 全席自由・40名 |
参加費 お申し込み |
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その他 |
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募集締切とキャンセルにつきまして |
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