2015年の記事一覧

2015年11月10日更新“造り手と楽しむ「薩摩焼酎の会」” レポート

2015年11月8日(日)に開催しました「造り手と楽しむ会」第1回。
鹿児島より、芋焼酎で大変有名な大海酒造さんがご登場下さいました。
(共催:酒舗まさるや/武相荘、協力:大海酒造霧島地鶏きばいやんせ

大海酒販の山下社長の音頭で、鹿児島らしく「そいじゃ!」のかけ声で乾杯です。
1杯目に注がれたのは「薔薇の贈りもの」という焼酎。
ブルガリアで専用に育成した薔薇のエッセンスが入っているそうです。
香り方は非常に上品で、一体感があり爽やかでした。
造り手と楽しむ「薩摩焼酎の会」

お食事は、本格的な薩摩料理!
黒豚のジャーキー、特製のたくあん、ししのしゅんかん、
かき揚げに、霧島地鶏、さつますもじ(お寿司)
造り手と楽しむ「薩摩焼酎の会」

地元でなくては、食べられない料理の数々は、
どれも後引く味わいでした。お酒、ついつい進んでしまいますね。

こちら(写真右)は、Kugilla13(前割り焼酎)
温泉水で前割りされた焼酎だそうです。まるみのある芋の香りが、グラスにぴったりでした。
造り手と楽しむ「薩摩焼酎の会」
写真がグラスばかりになってしまいましたが、
お湯割りでほっこり楽しまれている方もいらっしゃいました。

プロジェクターでは、杜氏さんの寝食を忘れた取り組みや、
華やかなパリコレのパーティーに、焼酎を提供された時の様子が放映されました。

山下社長、焼酎の瓶を片手に皆さんとお話されていましたが、
とにかく焼酎を愛し、現在はヨーロッパでの啓蒙活動にも力を入れておられるそうです。
造り手と楽しむ「薩摩焼酎の会」

お開きが近づき、最後の一杯となりました。
山下社長がお持ちなのは、2004年に瓶詰めされたという、とっておきの古酒。
デザートのような甘みで、グラスにまったりと張り付くようなとろみが楽しめました。

今回は鹿児島をはじめ、遠方からも本当に沢山の方々がご参加下さいました。
お酒の席ということもあり、初めてお会いする方々があっという間にうちとけて
歓談されている様子を大変喜ばしく思いました。
皆様どうも有り難うございました。

武相荘では、今後も様々なイベントを企画してまいります。
どうぞご期待ください。

2015年11月6日更新骨董勉強会「ものと自分」青柳恵介氏 レポート

青柳恵介さんを先生にお迎えしての骨董勉強会を、2015年11月1日に開催致しました。

青柳さん、正子とは骨董好きがきっかけで知り合いとなり(正子73歳のころ)
以来親しく、西行の旅、近江の旅も共されました。国文学者・骨董評論家であり、『風の男 白洲次郎』の著者でもあります。

武相荘 骨董勉強会「ものと自分」青柳恵介氏

「白洲さんのすごいところは、
80過ぎてもモノへの興味、欲を失わなかったところです。
欲しいという気持ちが強かった。
自分に正直だったからですよね。」

骨董・やきものを、楽しみ生かし使っていた正子の暮らしぶりや、
欲しい品物をめぐっての、正子と当時一流の方々とのやり取り。
——エピソードを次々に、本当に楽しそうにお話しくださいます。
臨場感あるお話ぶりに、聞いている我々は、そこに正子が居るような気分になってきました。

武相荘 骨董勉強会「ものと自分」青柳恵介氏

そして、次には
青柳さん愛蔵の品々 ——正子にゆかりある、やきものの一つ一つを
エピソードとともに、紐解いて見せて、触らせて下さいました。

模し(うつし)の品等もお持ちくださり・・・横へ並べてしまうと一目瞭然なのですが、
あらためて比べることで “ほんもの” のすごさ、そしてほんものに出会うことの難しさも想像出来たように思います。

武相荘 骨董勉強会「ものと自分」青柳恵介氏

講演後・ミュージアム観覧後のお食事会では
盛り上がった流れに乗って、武相荘の牧山夫妻と青柳さんで骨董対決(?)に!

── ひとつご紹介させていただきますと
下の写真に、2つ同じ “よろけ縞” のころ茶碗が写っていますが、
片方は、正子が好んで決して手放さなかったもの、片方は青柳さんの愛用品です。

さぁ、みなさんはどちらがお好きですか?

武相荘 骨董勉強会「ものと自分」青柳恵介氏

ご参加頂いた皆様、本当にありがとうございました。
またの機会にぜひお会い出来たらと思います。

ご関心の皆様、武相荘では今後も骨董勉強会を開催してまいりますので、どうぞご期待下さい。

2015年10月27日更新中野 誠 氏「未来の建物〜茅葺き屋根」武相荘の講座

〜2015年10月25日開催の講演より〜

美山茅葺株式会社代表 中野 誠 氏
中野 誠 氏
全国各地で活躍する中野さん。この日も関東の現場から駆けつけてくださいました。
沢山の茅葺き職人を束ねる親方です。

武相荘の講座 中野誠氏
地元美山で古民家を購入し、茅葺きで再建、生活するプロジェクト。
カワラ葺きに改造されていた古民家の屋根を剥がし、改築していく様子を見せてくださいました。

これは実は中野さんのご自宅なのですが、
柱、屋根、壁すべてに伝統工法を使いつつ
茅葺きで、現代人の生活にあった住宅を作ることをテーマととして、
新たな工夫が施されていました。

話は農業や、人の心の話にも。
下記のたんぼの写真、左側のゆったりと植えられた方(手植え)が中野さんのたんぼです。屋根としての役目を終えた茅が土壌改良材として役立っているそうです。
この後のスライドで、右側の畑の稲を、ぐんぐん追い抜かしていきます。
武相荘の講座 中野誠氏 20151025

「未来はきっと懐かしい」

公演中、中野さんが何度か口にされた言葉です。
もっと普通に、住宅を選ぶ時の選択肢の一つとして、
こんな素晴らしい「茅葺き」があって良いのではないか。
そういう未来があるはず。
中野さんは、そうありたい未来へ、邁進されています。

「茅葺きに住んでいると本当に元気になるので、
90歳までは現役で、それから隠居する予定です!」
本当に楽しそうに、気持ちを露にお話される中野さんに、
みなさんの笑いも頷きも、どんどん大きくなり、
お仕舞い頃には、なんだか中野さんと参加の皆さん全体が仲間になったような心持ちがしました。

武相荘の講座 中野誠氏 20151025

今後の中野さんの活動も、大変気になります。武相荘でもまた機会を設けられたらと思います。

最後となりますが、ご来場の皆様、誠にありがとうございました。
今後とも武相荘の講座にどうぞご期待下さい。

美山茅葺株式会社のホームページ

中野さんのプロフィールや、お弟子さんが綴るブログが充実しています。
ぜひご覧下さい。

2015年10月26日更新実りの季節

どんぐり
今年はどんぐりが、たくさん!・・・

がまずみ
がまずみ。ショップの向いに鮮やかな実を付けています。

紅妙蓮寺
紅妙蓮寺。椿も咲き始めました。

コウヤボウキ
こうやぼうき。小さな花です、見つけられますか。

野草
ミュージアム奥の鈴鹿峠。
木漏れ日のスポットライトが定まるところなく、移ろいます。

高木の山茶花
高木の山茶花。

げんのしょうこ
ゲンノショウコ。

蓮
11月15日(日)には第3回となる骨董市も開催いたします。美しい季節です。ぜひ足をお運びください。

2015年10月20日更新11月28日「先人に学ぶ危機に強い生き方」北康利氏

白洲次郎 占領を背負った男「白洲次郎 占領を背負った男」をはじめ、数々の評伝を手がけている作家 北康利さんの講演会を、11月28日(土)に開催いたします。

テーマは『白洲次郎などの先人に学ぶ危機に強い生き方』 ——作家として、またビジネスマンとして数々の人物と向き合われてきた北さんが、豊富な具体例をもとに「危機に直面した時に発揮された先人たちの強さの秘密」を解き明かします。

危機に面して露になる人の姿は、何気ない日々の中でこそ形づくられてゆくものかもしれません。強くしなやかに生き抜くための心得とは〜北さんならではのお話に、ぜひご期待下さい。

開催概要・お申し込みについては下記をご確認ください。

mr_kita_yasutoshi
慶応義塾大学講演時の写真

北 康利(きた やすとし)氏プロフィール

昭和35年12月24日愛知県名古屋市生まれ。東京大学法学部卒業後、富士銀行入行。資産証券化の専門家として富士証券投資戦略部長、みずほ証券財務開発部長等を歴任。平成20年6月末でみずほ証券退職。本格的に作家活動に入る。関西学院大学非常勤講師。“100年経営の会” 顧問。

最新刊は『佐治敬三と開高健 最強のふたり』平成27年7月刊行(講談社)。

その他著書に『白洲次郎 占領を背負った男』(第14回山本七平賞)、『福沢諭吉 国を支えて国を頼らず』『吉田茂 ポピュリズムに背を向けて』(以上講談社)/『匠の国日本 職人は国の宝、国の礎』、『安奈淳物語 私は歌う、命ある限り』(以上PHP研究所)/『陰徳を積む 銀行王・安田善次郎伝』(新潮社)/『日本を創った男たち はじめにまず“志”ありき』(致知出版社)/『名銀行家列伝 日本経済を支えた公器の系譜』(中公新書ラクレ)/『西郷隆盛 命もいらず、名もいらず』(WAC)/『叛骨の宰相 岸信介』(KADOKAWA)/『小林一三 時代の十歩先が見えた男』/『松下幸之助 経営の神様とよばれた男』(以上PHP研究所)などがある。

開催概要・お申し込み

演題/講師
「白洲次郎などの先人に学ぶ危機に強い生き方」北康利 氏 講演
日程/会場/定員
  • 2015年11月28日(土)16時より
  • 武相荘 能ヶ谷ラウンジにて(アクセス
  • 募集定員: 30名
料金・お申し込み
  • 一般3,800円(税込)ミュージアム入館券・カフェチケット付
    下記リンク先のフォームよりお申し込みください。
  • ご応募ありがとうございました。募集締切りとなりました。ご参加の皆様どうぞお楽しみに!

    お申し込み後、万が一キャンセルされる場合には、開催3日前までに必ずご連絡お願いいたします。

※武相荘の倶楽部とは
年会費で武相荘へのフリーパス、会員専用ラウンジの利用、武相荘開催イベントの先行告知・優待が受けられるメンバーズ倶楽部です。ご興味の方はこちらをご参照下さい。

2015年10月16日更新11月15日に「武相荘の骨董市」第3回を開催

楽しい骨董市、第3回です。

2015年11月15日(日曜)朝10時より

秋の最中、第3回となる骨董市を開催いたします。
長屋門までの通路、カフェ、能ヶ谷ラウンジ(屋内)に、ところ狭しと骨董屋さんが並びます。
武相荘は紅葉が始まり椿が咲く季節です。どうぞお楽しみに。

武相荘の骨董市 第2回の様子
前回第2回は、初夏の日射しの中大変な賑わいとなりました。午後にはジャズバンドも登場しました。

武相荘の骨董市

TV「開運!なんでも鑑定団」鑑定士としてもご活躍中の自在屋四代目店主 勝見充男さんをはじめ、和骨董・西洋骨董・仏教美術まで武相荘ならではの出店を準備中です。

眼で見て触って、目利きを楽しむ骨董市。あなただけのほんものを見つけてください。白洲正子旧蔵の品々も出ます。

開催概要

  • 参加無料・予約不要
  • 開催日: 11月15日(日曜)朝10:00より
  • 会場: 武相荘

※「武相荘の倶楽部」メンバーは、開場15分前よりご入場いただけます(同伴者は不可)。会員証をお忘れなく。

※武相荘の倶楽部とは
年会費で武相荘へのフリーパス、会員専用ラウンジの利用、武相荘開催イベントの先行告知・優待が受けられるメンバーズ倶楽部です。ご興味の方はこちらをご参照下さい。

2015年10月15日更新唐津焼と銘酒を楽しむ会(勝見充男さんトークセッション/唐津の銘酒試飲会)

2015年10月11日、武相荘能ヶ谷ラウンジにて「唐津焼と銘酒を楽しむ会」が開催されました。

おなじみ自在屋四代目の勝見充男さんと、
今回の聞き手、古唐津ブログ「岸岳庵」の筆者、村多正俊さん。
唐津焼と銘酒を楽しむ会

実はお二人、この夏、唐津を旅されており
唐津の美しい景色を眺めながら、トークが始まりました。

写真に見えるのは唐津湾。
桃山期に、この唐津湾の近くにそびえる岸岳の山麓で生まれたという唐津(焼)ですが
現代に「古唐津」として残っているものは、数も非常に少なく値段も非常に高価とのこと。
勝見さんも、若かりしころ、初めて手に入れた際は少なからぬご苦労をされたそうです。

そんな勝見さんですが、この旅行では、現代作家の作品を沢山買われたそう。
曰く「唐津は作家が土・石から掘り出しているのが特長らしいのですが、確かに伝統がしっかり息づいている。
一方で、作品にわざと見どころをつくるような作意を感じない。そこがすごくいい。
夜も作家さん達と一緒に飲む機会をもらったが、人がお洒落で格好いい、なるほど、こういう人達が作っているんだなと思いました。」

さて次は、即興で酒器のアレンジを。
唐津焼と銘酒を楽しむ会
まだらのとっくりに、バカラのグラスの取合せなど、
意外な組み合わせが、とってもオシャレで、唸らされました。

唐津焼と銘酒を楽しむ会
今回登場の酒器。よく見ると変わったものも、あります。

第二部の試飲会は、ガレージのカフェで。夕方の涼しい風が、火照った頭を冷やしました。
用意された器から、みなさんお好みのものを選びます。こうした器選びも楽しいですね。貴重な銘酒が酒肴をそえて振る舞われました。

試飲会も非常に盛り上がり、終了後もレストランで夜更けまで唐津談義が行なわれたようです。(ご参加の皆様ありがとうございました)

唐津焼と銘酒を楽しむ会

唐津焼と銘酒を楽しむ会唐津が育んだ銘酒 “万齢”(小松酒造)