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2016年10月4日 11月27日(日) 尾久彰三氏・青柳恵介氏 対談 “骨董は恥ずかしい”

このイベントは終了いたしました。ご来場の皆様まことに有難うございました。

日本における骨董蒐集・古美術評論の両雄といえる、尾久彰三氏と青柳恵介氏の対談を、11月27日(日)に開催いたします。

“骨董は恥ずかしい”

・・・なんとも気になるお題を頂いております。

尾久彰三氏 武相荘2016年3月

武相荘の講座での尾久さん。 柳宗悦が創設した日本民藝館で学芸部長などを歴任した、日本きっての民芸研究家です。近年ではTV、NHK『温故希林』では樹木希林さんと旅され、NHK教育「知るを楽しむ」での骨董蒐集指南役を勤められました。

尾久彰三おぎゅう しんぞう

1947年富山県生れ。早稲田大学大学院文学研究科美術史学科修士課程修了後、1978年、学芸員として日本民藝館に入る。主任学芸員、学芸顧問を歴任し2009年に職を退く。

主著に『愉快な骨董』、『これは「骨董」ではない』、『貧好きの骨董』、『民芸とMingei』(以上、晶文社)、『丸ごと韓国骨董ばなし』(バジリコ)などがある。

青柳恵介あおやぎ けいすけ

1950年東京都生まれ。成城大学大学院博士課程修了。専門は国文学。古美術評論家。「五蘊会」会長。成城学園教育研究所、成城大学、東京海洋大学の講師を務めた。

主著に「風の男 白洲次郎」(新潮社、1997)、「骨董屋という仕事」(平凡社、2007)、「白洲次郎と白洲正子―乱世に生きた二人―」(新潮社、2008)などがある。

青柳恵介氏 武相荘2015年11月

白洲正子とも骨董好きの縁で知り合ったという青柳恵介さん、国文学者としては日本各地の文化・民俗に精通し、正子とは西行の旅、近江の旅を共にしました。(もちろん『風の男 白洲次郎』の著者でもあります)
武相荘の講座では毎回素敵なヴォイスで、私たちを遠い場所〜歴史の彼方へ誘ってくださいます。今回は尾久さんとの対決!今から大変楽しみです。

お二人の求める「美」の行方は!?軽妙洒脱、またディープな骨董談議をお楽しみに。
***対談終了後はお二人を囲んでのお食事会を開催いたします(オプション)***

開催概要・お申し込み

題名・講師
  • 尾久彰三氏・青柳恵介氏 対談 “骨董は恥ずかしい”

対談
  • 日程:2016年11月27日(日)17時〜18時を予定
  • 定員:30名
  • 会場:武相荘 能ヶ谷ラウンジ(アクセス
  • 料金:¥3,240 税込
    ※武相荘の倶楽部メンバーは¥2,700税込
  • 会場でのドリンク販売もあります、リラックスした雰囲気でお楽しみください。
    (ワイン・ビール・ソフトドリンク各¥500)
お二人を囲んでの特別ディナー(オプション)
  • 料金:¥5,400 税込
    お食事代・ドリンク代込(ビール・ワイン・ソフトドリンク)
    お酒も入ってご機嫌の先生方とお近くでお楽しみください。
お申し込み
  • 定員に達したため募集締め切りとなりました (2016.11.23)
    ご参加の皆様ありがとうございます。どうぞ当日をお楽しみに!

    お申込み後、万が一キャンセルされる場合には開催1週間前までに必ずご連絡お願いいたします。
    お食事とお席の準備がございますので開催間近でのキャンセルはご遠慮下さい。

※武相荘の倶楽部とは
年会費で武相荘へのフリーパス、会員専用ラウンジの利用、武相荘開催イベントの先行告知・優待が受けられるメンバーズ倶楽部です。ご興味の方はこちらをご参照下さい。

2016年10月4日 11月13日(日) 石川洋一郎氏が語る~“白洲次郎と正子”

このイベントは終了いたしました。ご来場の皆様まことに有難うございました。

時に、戦後GHQとの折衝に奔走していた次郎。
時に、「韋駄天お正」と呼ばれ日本中を東奔西走していた正子。
しかしひとたび鶴川の家に戻れば、3人の子供の父であり母でした。

なにやら近所の子供達とも親しくしていたという次郎と正子。
今回、当時のご近所の子供たちの一人「洋ちゃん」こと石川洋一郎さんが、次郎・正子との思い出、鶴川村や武相荘についてエピソードをお話しくださいます。

(石川洋一郎さんについては正子の著作「鶴川日記」にも下記の記載があります。)

当時の二人、子供達の眼にはどのように映っていたのでしょうか。
「洋ちゃん」の眼を通して、ありし日にタイムスリップしてみましょう。
(開催概要・お申込みは、本ページ下部より)

「農村の生活」 ——白洲正子 鶴川日記 より

 引っ越しの当日は、七軒の「組」の人々が、みな手伝いに来て下さった。昔ながらの共同体の意識が、農村にはまだ残っていたのである。村の子供たちも珍しがって、見物にやって来た。庭前の茶畑のうしろからのぞいているので、「こっちへいらっしゃいよ」というと、蜘蛛の子を散らすように逃げ去った。私どもが村の生活に馴れるには、その後長い年月がかかったが、子供たちはすぐ友だちになり、毎日一緒に山野をかけめぐっていた。

 そのころの鼻垂れ小僧どもが、今は立派な大人になって、あるいはガソリン・スタンドを開いたり、テニス・コートを経営したり、会社に勤めたりしている。私どものことを、何と呼んでいいかわからなかったようで、家の子供たちと同じように、パパ、ママといっていたが、四十年近くたった今日でも、たまたま道で出会ったりすると、いきなり「ママ」と呼ばれてびっくりすることがある。そういう時は涙がこぼれるほどうれしい。私どもの息子や娘も、それぞれ家を持って、孫もいるが、幼な友達の昭ちゃん、洋ちゃん、やっちゃんなどとは、昔のままのつき合いをしており、一生そうであってほしいと願っている。(略)

ありし日の武相荘

鶴川日記 白洲正子 表紙

開催概要・お申し込み

  • 日程: 11月13日(日)14時(〜15時頃までを予定)
    受付は、開始15分前までにお済ませください。
  • 会場: 能ヶ谷ラウンジ
  • 定員: 40名
  • 料金: 2,700円(税込)/武相荘の倶楽部メンバー(※)は2,160円
  • 〈募集は終了致しました〉

    お申込み後、万が一キャンセルされる場合には、開催1週間前までに必ずご連絡お願いいたします。

※武相荘の倶楽部とは
年会費で武相荘へのフリーパス、会員専用ラウンジの利用、武相荘開催イベントの先行告知・優待が受けられるメンバーズ倶楽部です。より詳しい情報はこちらをご参照下さい。

2016年9月30日 10月16日に「武相荘の骨董市」第5回を開催

楽しい骨董市、第5回です。

2016年10月16日(日曜)朝10時より/入場無料

武相荘で、第5回の骨董市を開催いたします。
——木々は思い思いに色づきはじめ、大木が落とすどんぐりがコロコロ転がる、秋を体いっぱいに感じられる季節。正門までの通路、カフェ、能ヶ谷ラウンジ(屋内)に所せましと骨董屋さんが並びます。

第5回 武相荘の骨董市
二年目、出展数も増え、回を重ねるごとに賑やかになってきた武相荘の骨董市、活気が溢れます。(過去開催の写真は下記をご参照ください)

眼で見て触って、目利きを楽しむ骨董市。あなただけのほんものを見つけてください。
和骨董・西洋骨董・仏教美術まで武相荘ならではの出店を準備中です。
白洲正子旧蔵の品々も出ます。

開催概要

  • 参加無料・予約不要
  • 開催日: 10月16日(日曜)朝10:00より
  • 会場: 武相荘

※「武相荘の倶楽部」メンバーは、開場15分前よりご入場いただけます(同伴者は不可)。会員証をお忘れなく。

※武相荘の倶楽部とは
年会費で武相荘へのフリーパス、会員専用ラウンジの利用、武相荘開催イベントの先行告知・優待が受けられるメンバーズ倶楽部です。ご興味の方はこちらをご参照下さい。

第2回(2015年7月19日)の様子
武相荘の骨董市 第2回の様子

第1回(2015年3月15日)の様子
第1回骨董市の様子

2016年9月23日 秋へ

ニラの花 武相荘
遊歩道のウッドデッキに顔を出したニラの花です。

ルコー草 - 武相荘
レストランのテラスに蔓を伸ばしているのはルコー草。

2016年秋展 - 武相荘
南蛮手向付 河合瑞豊・作(開催中『武相荘の秋』展の詳細

窓側 - 武相荘
雨の日は、ぐっと距離が縮まるような。

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どうぞお足元に気をつけていらしてください。

10月16日(日)には第5回「武相荘の骨董市」を開催致します。入場無料、詳しいご案内はこちら。 

2016年9月23日 レストラン・スタッフ募集中!

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武相荘レストランで、厨房スタッフを募集中です。
興味をお持ちの方は、ご一報ください。TEL. 042-708-8633(月曜定休/祝祭日は営業)

【ご参考情報】

全国から選りすぐりの、肉、魚、野菜等食材を取り扱います。
武相荘に生える山菜や木の実の、採れたてが使えることも大きな特色です。
白洲次郎・白洲正子のお洒落を取り入れた空間、
骨董を含む様々な食器には、一見の価値があると思います。

シェフと一緒に働いてみたいという方、
レストランの新たな力になってくれる方、一度ぜひご連絡ください!
(経験者求む・男女問わず)

2016年9月6日 第3回「武相荘 お能への誘いの会」レポート 成田達志氏・友枝雄人氏・青柳恵介氏

能面の無い能
お能といえば、仮面劇のイメージがありますが、今回テーマとなった「安宅(あたか)」は、面を着けずに演じられる曲です。面を付けないことを直面(ひためん)言います。

能曲「安宅」、主役は武蔵坊弁慶。
鎌倉幕府開幕の後、源頼朝は弟、義経の追討令を出します。都落ちした源義経の主従一行12名は一路、奥州平泉を目指しています。いま山伏の姿に扮して逃れる一行に差し迫る難関は、近頃まさに頼朝の命で築かれた「安宅の関」。関には悪名轟く富樫何某という関守がおり、昨日も3人の山伏を斬ったといいます。——ここから物語が始まります。

安宅のように、生きた人間を主役にし、時間の流れに沿って演じられる曲は「現在能」と呼ばれ、世阿弥が完成させた「夢幻能」(第1回の「松風」第2回「忠度」)と対比されます。ナビゲーターの青柳さん曰く「ある人によると、安宅は、能のギリギリ。能のなかでは最も芝居に近い。」そんな風にも言われる曲だそうです。

1.勉強会(2016年7月1日開催)

後日開催の「安宅」の出演者から、シテ方の友枝雄人さんと小鼓方の成田達志さん。ナビゲーターとして青柳恵介さんをお迎えしての開催です。

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まず本会へは初登場、小鼓方幸流 成田達志さん。
「普段は関西におりまして、よくしゃべるんですが、舞台の上では『ホゥ』と『ヨーォ』と『イヤァッ』しか言いません。」——そんな自己紹介で笑いをとりつつ、能における囃子(はやし)について、楽しくわかりやすくお話してくださいました。
「能は語りによって成り立つ演劇です。謡がその語りをするわけですが、実は笛の演奏や小鼓の演奏もそれぞれの語りをしていて、その語りが重層的に重なりあって、より深い、能楽の語りとなるのです。」
道具の面では、鼓は非常にデリケートなところもあり、気候や曲によって使い分けられているというお話もありました。

青柳恵介さん。毎回、紙芝居のように楽しく、能曲のストーリーと、歴史を紐解いてくださいます。
「源平の合戦で活躍した源義経については平家物語に詳しいんですが、実は、弁慶っていうのは、あまり出てきません。弁慶が活躍するのは義経記という物語の中、室町時代以降に注目されるようになったのです。」
また能楽師のお二人へは、鋭い質問で、テーマを深く掘り下げてくださいました。

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喜多流シテ方 友枝雄人さん。
弁慶を演じられるのは今回が初めてという雄人さん。青柳さんからの問い「安宅には、人によって解釈が分かれる部分(関守の冨樫は、最後には義経一行を通してしまうが)富樫はどうして、どう思って一行を通したんでしょう」に対し、
「それはどのように思っていただいても良いと思います、義経・弁慶の一行を、なぜ通したか?その冨樫の気持ちは、役者同士でも話し合うということは無いです。
そういうのは決めてしまうと不粋、というか。」
富樫は弁慶一行の迫力に気圧されたのか、
弁慶の心意気に同じ男として同調したのか、
それとも・・・
これは本番の見どころになりました。

謡の実演
今回は豪華! 友枝雄人さんの謡いに、成田達志さんの小鼓。
関所を強行突破しようとする家来たちを弁慶が抑えるシーンからの一調を聞かせてくださいました。美しい響き、迫力です。

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質問コーナーでは、お能の発声方法に関する質問があり、雄人さんから「話声とはまったく違う、音の出し方」という印象深いお答えがありました。
その後、ディナー懇親会へ続きまして、お三方を交えてとても楽しい時間を過ごしました。

2.観劇(五蘊会二十周年記念公演「安宅」- 2016年8月27日開催)

まず冒頭、ワキである富樫(安宅の関守)が登場します。
着物がヒョウ柄のような崩れた菱模様?で、烏帽子さえ妙にかたむいています。これは厄介な奴が出てきたなと、非常にものものしい不穏な雰囲気を感じさせます。

一方12人の弁慶一行は、薄い紺地の衣装と、浅葱の衣装で次々登場、山伏といえどもお能らしい清潔感があり、先ほどの富樫とのコントラストが美しかったです。

山伏姿の一行が、舞台に姿をあらわすと、能舞台はぎゅうぎゅうです。
能の舞台表現は、空間を間(ま)として広く取り生かすイメージがありましたが、
安宅では、役者の体が舞台装置のようになり、非常にダイナミックな動きで見せます。

特に、クライマックスの、一斉に動く家来と、それを弁慶が1人で抑えるシーン(武相荘でも謡いと囃子を実演)の躍動感は、見ものです。

緊張の関所を通過すると、うってかわって静かな場面へ。
休んでいる一行の前で、弁慶がこれまでの道行き、苦労を謡い上げます。
弁慶以外は、座っている家来達がいるだけの場面なのですが、不思議と皆の気持ちが伝わってくるような気がしました。

誰もが頭の片方では前途多難であることを分かりながらも、主君を信じて進んで行くことを心に決めていることがわかります。じんわりと感動的でした。

その後、またもや富樫が現れます。
「先ほどはすまなかった、国のうまい酒を持って来たから飲んでくれ」と、追いかけて来たのです。——好意からなのか罠なのか、弁慶は返礼をし、そして最後は富樫を含む全員の前で、男舞いを披露します。

いわゆるステレオタイプの弁慶のイメージ、男臭いイメージからすると、とても雅で美しい舞だと思いました。舞をたしなみとした昔の方々にとっては、リアルなことなのかなと、思いを馳せました。

直面で演じられる、雄人さんを初めとする役者さんの視線は、
舞台/客席のどこにも無い場所 ——始終、物語の中を見つめており、
観客の自分たちは存在を消されてしまうような、妙な気持ちになりました。

今回も、武相荘での会を通して、より楽しい観劇になったと思います。
「能のギリギリにある」という安宅を見ると、逆にお能という芸能の輪郭をつかみやすくなり、楽しみ方が深まるのではないかと、そんなことを思いました。

「お能への誘いの会」またの開催に、ぜひぜひご期待ください。

2016年12月1日 『武相荘の冬』展〈開催終了いたしました〉

洋装・冬のものを中心に

会期:2016年11月29日(火) 〜 12月25日(日)
冬季休館を挟んで、2016年1月7日(土) 〜 2月26日(日)
ミュージアム開館時間:10時~17時 (入館は16時半までとなります)

企画展2016-2017「武相荘の冬」

家に居るよりも、それぞれ別々に外を駆け巡ることのほうが多かった父・次郎と母・正子ですが、晩年はこの「武相荘」で二人は静かに暮らしておりました。 父はガレージで大工仕事に励み、母は書斎で読書をする。ごく親しい人とだけ付き合い、静かで平和な暮らしを楽しんでおりました。

二人の趣味(hobby)は異なっているように見えますが、趣味(taste)は多分に共通していたと思います。二人のhobbyとtasteとを遺愛の品々から、見て取って頂ければ幸いです。

牧山桂子

「武相荘の冬」展 2016-2017

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