初夏の新緑の中へ
丘陵にある武相荘には、高台にある入口と、10年ほど前に整備した駐車場へ続く下側の入口があります。今日は、住人である白洲家の人々はもとより、夫妻を訪ねて通った様々な人々が通ったのと同じ、高台側の入口からご案内してみます。
昨日は一日中雨が降り続きましたが、今日は晴天です。
お昼過ぎの時間。雨に洗われた緑が、風にそよいで出迎えてくれました。
右奥に見える瓦門をくぐると、その先がかつての白洲邸です。門の手前左手の建物はガレージ、現在はオープンカフェになっておりクラッシックカーのPAIGEが停まっています。さらに手前は崖下へ下る階段をはさんで、骨董や器、雑貨を扱っている武相荘のショップとなっています。
外階段を下ると、ショップの地下階である「能ヶ谷ラウンジ」があります。実はここはもとは次郎が農具置き場に使っていたスペースです。
階段下の大鉢には蓮が植わっています。よく見ると今年1番目のつぼみがついていました。
階上へ戻って門の方へ。PAIGE glen brook は、白洲次郎が初めて乗った車です。(展示はその同型車)100年近く昔に作られた車ですが、しっかりメンテナンスされており、今でもエンジンがかかります。
門をくぐると柿の大木があります。
実があるかな?と探してしまいます。見つかると嬉しいですね。
昼下がりのレストランです。室内にはまだお客様が沢山いらっしゃいました。
左手のテラス席でも、ランチやカフェをお楽しみいただけます。
この間までアザミが咲いていたテラスの前には、桔梗が咲いていました。
黄色の背の高いのはオミナエシです。
庭園内には、石仏や石塔がいくつかあります。どれもそれほど大きなものではなく、生前の正子が惚れ込んで置いたものや、正子の生家である薩摩の樺山家にゆかりあるものなどです。
最奥にある茅葺きが武相荘のミュージアムです。もともと白洲家の母屋であり、玄関を入ると土間をタイル張りの床にした洋室のリビングや、夜な夜な文士達が集まったという囲炉裏のある広間、正子の書斎が往時のしつらえのままに残されています。
茅葺きの面前は庭を挟んで竹林になっています。
白樫や、カエデ、モミジの新緑もきれいです。奥に見える道標の向こう側にも散策路が続いています。ご来館の際はぜひゆっくりお楽しみください。