〈第16回〉お能への誘いの会 「朝長」
このイベントは終了いたしました。ご来場の皆様まことに有難うございました。今後のイベント予定は当ウェブサイトのほか、Instagram、Facebook でもお届けしています。
舞台本番を控える一番ホットなタイミングで能楽師ご本人に登場いただき、能の魅力に迫っていく武相荘の能楽講座。
今回のテーマは能では三修羅に数えられる「朝長」。平氏との権力争いに敗れた源氏の中枢にあり、追っ手や先々に潜む敵をかわしながら逃走するなかで大怪我を負い、やっと逃げ込んだ青墓の宿で自らの命を断った若武者。一行を匿った宿の女長者と、朝長の死を知って弔いに訪れた幼馴染の僧、そして幽霊となった朝長によって描かれる、深い悲しみを湛えた曲です。
『源朝長は義朝の次男。 平治の乱で敗れ、わずか十六歳でこの世を去ります。
世阿弥の息子元雅は、戦のさなか重傷をおった少年朝長の美濃の青墓での死に取材して「朝長」という曲を作能しました。
頼政、実盛、朝長を総じて三修羅と呼び、武将の演目の中の大曲として扱う事が多いですが、これは中世以降の江戸期に呼ぶようになったのかもしれません。 武将の演目というより、彼は本曲を通して死の辛さ、深刻さの本質を訴えてきます。
特に、朝長の死に立ち会わざるを得なかった青墓の宿の女主人の心の痛手は、元雅の哀しく美しい言葉の綾織により聞く者に静かに、しかし深く沁み渡ります。 中世にすでに現代の我々の荒んだ死の現実を予期しているかの如き本曲。 能楽は鎮魂の芸能と言われておりますが、人の死の凄惨さと真正面から向き合ったこの曲の言葉を読み継ぎながら、元雅の思いに近づきたいと思います。』
友枝雄人
今回の講師は8月末に本番を控え、今まさに朝長に取り組まれている能楽師のお二人、
シテ方喜多流の友枝雄人氏と小鼓方幸流の成田達志氏です。
前半:ものがたり、能の見どころのお話(約40分)
ものがたりと朝長にまつわる歴史をご紹介いただきながら、この能の随所にこめられた作者・元雅の想いを想像していきます。一般的解釈にとどまらず、お二人自身が感じ取られた朝長のお話を伺っていきます。
シテ方、囃子方、それぞれの角度から、この能の核心に迫ります。
後半:実演と演奏体験(約40分)
舞台本番に向けて取り組み中の「朝長」から、特別に、お二人で一調を実演してお聞かせくださいます。
実演の後は、皆さんに参加いただいての小鼓の演奏体験です。さて良い音色を響かせることができるでしょうか? 成田さんの楽しいご指導で、お能ならではの音、拍子にチャレンジいただきます。
毎回、能と日本文化の、かなり深いところまで入り込んでいく本講座ですが、お話と体験で、能の知識が全くない方にも楽しく分かりやすい内容となっており、好評を博し16回まで来ました。興味はあるけれど触れたことが無かった方、一度は見たけれど分からなかった・・・などという方もどうぞ奮ってご参加ください。お申し込みは下記より。
イベント後、参加者ディナーも開催!
(※お申し込みは別途。ページ最下部をご参照ください)
開催概要・お申し込み
開催日程 | 2024年8月10日(土) 15:30—17:00(開場15:00/途中休憩有り)※開始5分前までに入場ください。 |
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会場 | 旧白洲邸 武相荘 能ヶ谷ラウンジ |
定員 | 全席自由・40名 |
参加費 お申し込み |
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その他 |
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募集締切とキャンセルにつきまして |
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