青柳恵介さんお話会
~白洲正子 日本の名宝100~
その9「法隆寺の五重塔と救世観音像」
こちらのイベントは終了いたしました。次回開催もどうぞお楽しみに!
“白洲正子の眼”を手がかりに、青柳恵介先生のお話で「日本の名宝100」を巡る武相荘の大人の講座 シリーズ第9回
白洲正子がかつてこれぞという日本の宝もの100点を選んだリストが存在します。本講座は、正子の友人であり国文学者・古美術評論家として活躍されている青柳恵介さんを講師に迎え、お話で、この100の宝の一つ一つを巡り、楽しみを深める講座です。
今回テーマは「法隆寺の五重塔」そして「救世観音像(ぐぜかんのんぞう)」です。二つの宝は正子のリストでは別個に選ばれていますが、青柳先生は今回ダブルで取り上げ、お話ししてくださいます。
法隆寺の五重塔
創建は607年、今から1400年以上前です。皆様もご存知のように、絵葉書などでも見ることができる五重塔は、日本や奈良の一つのイメージとして、四季によりそう変わらぬ景色として、世界中の人々に親しまれています。
斑鳩では、五重塔が、今日も畑の向こうに、さも当り前のように見えていることでしょう。しかしふと1400年の時を思うとき、巨大な木造塔が変わらず立ち続けていることは、とても普通のことではないように思われてきます。
遠く飛鳥時代から、あまたの戦乱や火災を免れてきたことも奇跡的。ですが一方で五重塔は地震などにはびくともしない驚くべき設計を持つことが近代になって判明しています。
倒れることのない五重塔を作らせた強い思い、それはどのようなものなのでしょうか?優美な姿を構成する細部の見どころとあわせ青柳先生に伺っていきたいと思います。
救世観音菩薩像
創建からの長い歴史を経て、法隆寺に安置されている仏像は650体を数えるそうですが、その中でも最も古い時代、奈良時代に造られた仏像です。
聖徳太子の死後、太子をモデルに彫刻されたと言われるたいへん秀麗な像ですが、明治時代にフェノロサ*が調査で発見するまでは、200年もの間、秘仏として封印されていたそうです。
(*アーネスト・フェノロサ:明治政府の調査を担当し廃仏毀釈から仏教美術を守ることに尽力した)
法隆寺には、もうひとつ釈迦三尊像も聖徳太子をモデルに造られたと分かっていますが、こちらは堂々と、金堂の中央に鎮座し続けてきました。片や秘仏となった救世観音像は、一体どのような経緯を持っているのでしょうか。美術的な見どころとあわせ青柳先生のお話をじっくり伺っていきたいと思います。
正子と同じく、歴史の舞台へは自ら足を運ぶことを大切にされている青柳先生。
宝が辿ってきた場所へ実際に赴いて感じ得た本当のお話を聞いていると、現代の景色と当時の景色が重なり、人々の息遣いが感じられるような想いがしてきます。
白洲正子の遺したリストを地図に、青柳先生のナビゲートで、日本にまだまだある魅力を学び楽しむ講座です。武相荘で、いつもとは一寸違った頭の使い方を楽しんでみませんか?初めての方もどうぞお気軽にご参加ください。お申し込みは下記より。
イベント後、参加者ディナーも開催!
(※お申し込みは別途。ページ最下部をご参照ください)
青柳恵介(あおやぎ・けいすけ)
古美術評論家。五蘊会会長。觀ノ会発起人。
1950年生まれ。東京都出身。
成城大学大学院博士課程修了。専門は国文学。古美術評論家。成城学園教育研究所、成城大学、東京海洋大学の講師を務めた。
著書に「風の男 白洲次郎」(新潮社 1997)、「骨董屋という仕事」(平凡社 2007)、「白洲次郎と白洲正子―乱世に生きた二人―」(新潮社 2008)などがある。
開催概要・お申し込み
日程 | 2024年2月4日(日) 15:30—17:00(開場15:00/途中休憩有り)※開演5分前までに入場ください。 |
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会場 | 旧白洲邸 武相荘 能ヶ谷ラウンジ |
定員 | 全席自由・40名 |
参加費 お申し込み |
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その他 |
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募集締切 | 講座2月2日締切、ディナー1月28日締切 |