開催レポート
武相荘の講座「縄文の手ざわり 弥生の切れあじ」
〜金属器、稲作、茅葺き〜

掲載日 2019年12月12日

11月19日武相荘の講座では「縄文の手ざわり、弥生の切れあじ」と題して、茅葺職人の塩澤実さんと相良育弥さんの対談・講演会を行いました。

仕事がら沢山の歴史文化財などに関わる一方、実地で自然と密に関わるお二人、教科書に語られるような古代人の生活にふつふつと疑問を持たれるようになったようです。

お話しは、文化財などに見られる再現古代建築の(主に茅葺きの)「おかしな」点の指摘にはじまり、では実際には古代人はどのような住居の住んでいたのか?という流れで進んで行きました。

金属器の無い時代には現代のような茅刈りは難しかったであろうという話(相良さんは実際に黒曜石の切れ味も試されたことがあるそうです)、真葺き、逆葺き、段葺きなど色々な葺き方のお話、原始的な屋根材として痕跡も出ているという笹のお話、原始稲作と治水のお話などが語られました。

お仕着せの伝統や歴史解説を打ち砕かんばかりの、茅葺職人ならではの考察に、そういう見方ができるのか!と目からウロコの連続でした。

塩澤実さん、相良育弥さんのお二人には、ますますのご活躍を期待したいと思います。
ご参加の皆様、誠に有難うございました。