夕顔
時には静かに穏やかに
あるいは厳しい毒舌で
小気味よく真実をとらえた
珠玉の小文集
「おしゃれの元は虚栄心にあるのかも知れないが、羞恥心を欠いたおしゃれは、おしゃれのうちに入らない」
「そもそも『植物人間』などという言葉が思い上っている証拠であり、春になれば花が咲き、秋が来れば落ち葉する植物の方が、近頃の人類よりはるかに高級で、確かのものに思われる」
「田舎に住んで、まともな生活をしている人々を、私は尊敬こそすれ、田舎者とはいわない。都会の中で恥も外聞もなくふるまう人種を、イナカモンと呼ぶのである」
(本文より)
品名: 夕顔
白洲正子 著
新潮社
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絶版